孫崎享
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孫崎享外交評論家

1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。

日本が「国後・択捉」領有権を主張できる根拠は存在しない

公開日: 更新日:

 プーチン大統領がウラジオストクで行われた会議で、日本との平和条約を年末までに締結するよう安倍首相に提案した。プーチン大統領の発言は、実質的には国後・択捉に関する領土要求を終えることを意味し、これを理解するには日ソ共同宣言を振り返る必要がある。

 日ソ共同宣言は1956年に署名された条約であり、次の条項がある。

①日本とソ連との間の戦争状態は、この宣言が効力を生ずる日に終了し、両国の間に平和及び善隣友好関係が回復される。 

②日本とソ連の間に外交及び領事関係が回復される。

 上記の2項目を見れば、「共同宣言」の形を取ってはいるものの、実質的には「平和条約」である。なぜ、「平和条約」としなかったのか。

「平和条約」は通常、領土が確定される。この領土で日ソが対立してまとまらず、領土は将来の妥結を目指し、その際に「平和条約」と呼ぶことにしたのである。

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