小林節
著者のコラム一覧
小林節慶応大名誉教授

1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)

条約を無視して…韓国政府の「三権分立」論には無理がある

公開日:

 1965年に日韓基本関係条約と同時に署名・発効された日韓請求権協定2条は、「両国政府は、両国の国民の間の請求権の問題が完全かつ最終的に解決されたことになることを確認する」と規定している。その際、わが国は条件として合計5億ドル(当時は1ドル=360円)の経済協力を行い、それにより韓国は今日の繁栄の礎を築くことができた。

 ところが、戦時中のわが国で徴用(法律に基づく強制動員)された(?)現韓国民が、政府間で相互に自国民の保護を放棄し合ったからといって各個人の請求権はなくならないはずだとして、当時働かされた日本の企業に対して損害賠償を請求して、韓国の最高裁まで争い、勝訴が確定した。

 それに対して、日本国政府は当然に反発し、上記協定により、日本側に対する請求権を一括して代価を取って放棄した韓国政府が韓国国内的には個人の請求権に対応すべき条約(国際法)上の義務がある……と主張した。

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