孫崎享
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孫崎享外交評論家

1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。

国民の約7割は貯蓄額が2000万円以下という厳しい現実

公開日: 更新日:

「国民の老後が極めて厳しいことになる」。金融庁審議会のワーキンググループ(WG)がパンドラの箱を開けた。

 WGの報告書によると、高齢夫婦で無職世帯の平均的な姿は、実収入が月21万円弱で支出は約26万円。つまり、赤字は約5万円となり、これを金融資産で補填する場合、20年で約1300万円、30年で約2000万円の取り崩しが必要になる、という。

 この結論の基礎部分は、これまでも指摘されてきたが、麻生大臣が受け取りを拒否したことで、国民の関心が一気に高まった。

 安倍首相は激怒して「金融庁は大バカ者」と声を荒らげたといい、さらに「あたかも一律に老後の生活費が月5万円赤字になるとしたことは、国民に誤解と大きな不安を与えるもの。高齢者の実態はさまざまで、平均での乱暴な議論は不適切であった」と釈明した。

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