三宅雪子
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三宅雪子ルポライター

1965年3月5日、米国ワシントン生まれ。玉川学園女子短期大学、共立女子大学を卒業後、民放テレビ局に21年間勤務。元衆議院議員。 父は三宅和助元シンガポール大使、祖父は石田博英元官房長官。著書に「福祉と私 ~『支えあう社会』を国政の場から~」

労働弁護士を「北朝鮮ミサイルの黒幕」と妄想する荒唐無稽

公開日: 更新日:

「最近、真剣に自分が過労死するんじゃないかって思うんですよ……」。佐々木亮弁護士はうんざりしながらつぶやいた。佐々木氏は職場内でのパワハラやセクハラ、過労死などを扱う労働弁護士だ。ネトウヨブログ「余命三年時事日記」に懲戒請求対象として狙われた当事者でもある。過剰労働是正を訴える立場にありながら、自らがそうなっていることに複雑な思いがある。

 労働弁護士の日常は想像を絶する忙しさだ。昼食をまともに取れることもめったにないという。2013年にブラック企業被害対策弁護団を立ち上げ、代表になったことで忙しさに拍車がかかった。当然、企業側などの“敵”も多い。だが、意外にも「ネトウヨ」との関わりはほとんどなかった。そう、17年に突然200通もの懲戒請求書が届くまでは。

 懲戒請求者たちは会ったこともない人たちばかり。しかも多くは分別がついているはずの高齢者だった。問題のブログを読んでさらに驚く。そこは荒唐無稽なロジックによる在日コリアンへの罵詈雑言であふれていた。

 佐々木氏は、自分が「余命ブログ」のブログ主を甘く見ていたことにすぐに気づいた。理屈などない。読者はブログ主があおるデマを真に受け、そのまま信じ込んでしまうのだ。ブログ読者たちの間では、佐々木氏はいつしか北朝鮮のミサイル発射さえも左右する存在にまでなっていた。

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