安倍首相「経済強くなった」演説アピールの悪辣トリック
選挙戦の演説で、安倍首相は「過去最高の税収」をやたらとアピールしている。
「私たちは経済を強くしています。経済を強くすれば税収は増える。今年(2018年度)の税収は過去最高になった。あのバブル時代も超えたのです」(福島市での第一声=4日)
素直に聞けば〈安倍政権がバブル時代を超えるような“強い経済”を築き、その結果、過去最高の税収を実現した〉という意味になるが、ペテン首相の巧言に引っ掛かってはいけない。
確かに、財務省が2日に発表した一般会計決算によると、18年度の税収は60兆3563億円と過去最高で、バブル期の1990年度(60兆1058億円)を超えた。しかし、〈経済が強くなった〉というのは大ウソだ。
1990年度と2018年度の「基幹3税」の税収の増減を見れば一目瞭然(別表)。低所得者ほど負担がキツい逆進性の極みと言える「消費税」が13兆円も増え、逆に「法人税」や「所得税」は計12兆円も減っている。庶民の負担を増やした主犯は、安倍政権だ。