姫田小夏
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姫田小夏ジャーナリスト

ひめだ・こなつ 上海財経大学公共経済管理学院・行政管理学修士(MPA)。中国ウオッチは25年超、うち約15年を上海で過ごす。中国、アジアを現地取材、日本でも各地を回りインバウンドがもたらす変化を追う。著書に「インバウンドの罠」(時事通信出版局)他。「ダイヤモンド・オンライン」などでコラムを連載中。アジア・ビズ・フォーラム主宰。

日本人の礼儀はどこへ行った 台湾の人は優先席に座らない

公開日: 更新日:

 明治後期から終戦まで、台湾には半世紀に及ぶ日本による統治の時代があった。当時、台湾の人々は、生活の中で儒学を実践する日本人を見て、「自分はへりくだり、相手を立てる心など、多くを日本から学んだ」という。そんな台湾人も今ではインバウンドの大事なお客さんだが、彼らは都心の電車や地下鉄に乗ってギョッとする。「いい大人が弱者を前に平気で座っている」(台北在住の経営者)というのだ。

 バスや電車で誰が誰に席を譲るか――。

 先進国の日本で今なお、これは未解決問題だ。今春も神奈川の路線バスで、子どもが座っている席に年寄りが無理やり座ろうとしたことがニュースになった。

 他方、「仁義礼智」の儒学が浸透する台湾には、年長者を敬い、年長者は若輩者をいたわるという暗黙律がある。台湾の地下鉄で若者が座ることは少なく、優先席は必要とする人のために常に空いている状態だ。我先に座るのは、むしろ観光でやってきた筆者のような日本人だ。

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