タクシー業界に異変? 外国人ドライバーが続々誕生のワケ
「2020年東京五輪・パラリンピックまでに、外国人ドライバー100人の乗務が目標です」(日の丸交通・大津一実グローバル採用担当課長)
政府が掲げる訪日観光客4000万人の受け入れで、タクシー業界が外国人ドライバーの採用を強化している。中でも、外国人ドライバーの育成に力を入れているのが先の日の丸交通だ。
同社では現在、35人の外国人ドライバーが乗務しており、トレーニング中の5人も間もなく乗務することになるという。
「ドライバー不足が根底にありますが、観光インバウンドで4000万人の訪日客に対応するため、多言語を操る外国人ドライバーの育成を急いでいます。日本が好きで、日本で働きたいという優秀な人は多く、そうした方にはどんどんチャレンジし入社していただきたい」(前出の大津課長)
採用の条件は、永住者や日本人配偶者等就労制限のない在留資格を持つ、日本の普通免許(2種)を取得し3年以上経過している、日本語能力試験N3レベル相当の3点が必要だ。
外国人のタクシー乗務員は単純労働とみなされ、就労ビザは支給されない。そのため業界は外国人の採用に消極的だった。しかし、国内の4年制大学、大学院を卒業し日本語能力試験で最もレベルが高い「N1」に合格した外国人留学生には、新たな在留資格「特定活動」が与えられるようになった。