著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

中高生や商店街など社会全体に怒りのエネルギーが広がった

公開日: 更新日:
雨の中、人々は続々と集まってきた(1960年5月20日、国会前)/(C)ジャパンタイムズ/共同通信イメージズ

 この日(昭和35年5月19日)の夜から20日の朝にかけては雨が降っていた。その中を労働組合員や全学連の学生たちが国会の周辺でデモを続けていた。その数は3000人ほどだったという。雨の中を国会に突入しようと警官隊にぶつかっていた。そして夜が明けると国会周辺には岸内閣に抗議する市民… 

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