奥野修司
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奥野修司ノンフィクション作家

▽おくの・しゅうじ 1948年、大阪府生まれ。「ナツコ 沖縄密貿易の女王」で講談社ノンフィクション賞(05年)、大宅壮一ノンフィクション賞(06年)を受賞。食べ物と健康に関しても精力的に取材を続け、近著に「本当は危ない国産食品 」(新潮新書)がある。

安い輸入小麦粉を使う子供たちの給食パンは汚染されている

公開日: 更新日:

 ポストハーベスト農薬を使って輸入される米国産の作物で、小麦は最も危険といわれる。なにしろ、農薬がついた殻を割って、ふすま(表皮)と胚乳に分けて粉にするから、殻に付着した農薬が小麦粉に混入する。それに、コメのように炊く前に洗うわけではないからそのまま口に入る。

 この小麦粉を使ったパンを毎日食べていると、当然、体はポストハーベスト農薬に汚染される。もちろん体の代謝によって農薬は排出されるが、パン好きの人は毎日食べるだろうし、お菓子を食べない子供はいないだろうから、結局、体の中を常に農薬が循環している状態になりかねない。

 とくに問題は、給食のパンに使われる安い小麦粉だ。同じ小麦の胚乳でも、中心部分に近いほどタンパク質が少なく乳白色に近い。だからこの部分は特等、つまり上質の小麦粉になる。外側の殻に近づくほど1等、2等と等級が落ちて値段も安くなる。給食用のパンに使われるのはもちろん安い外側。外皮に近ければ農薬も混ざりやすく、それだけ危険性もアップする。

 給食の材料費は、全国平均で1食約230円(小学校低学年)から320円(中学校)と、とにかく安い。この値段で賄うとすれば、当然、パンも安い小麦粉を使うしかない。その分、子供たちは体の中に農薬を取り込みやすくなり、より危険にさらされる。

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