保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

できもしない奪回計画を論じている間に兵士が犠牲になった

公開日: 更新日:
ガダルカナル島のジャングルを行く日本兵遺骨収集団一行=派遣団員撮影、1955(昭和30年)/(C)共同通信社

 しかし第17軍は、参謀本部には現在の兵力をさらに増強して攻撃の準備をしたい、第38師団の主力を強行上陸させたい、といった内容を打電している。それを受けて大本営作戦部長の発した電文は、速やかに準備を整えて攻撃を続行せよといい、「従来の白兵奇襲によらず正攻法をとる」ように命じてもい…

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