国交省「統計不正問題」修正後も二重計上継続 知っていながら放置の可能性
国土交通省による基幹統計「建設工事受注動態統計」書き換え問題で、政府が国会で「修正済み」と説明してきた2020年1月以降の統計にも、複数の自治体で書き換えられたデータが含まれ、二重計上になっていた疑いがあることが浮上した。12日の朝日新聞が報じた。
同省は先月の臨時国会で、自治体に書き換えの取りやめを指示した後は本省職員が昨年3月まで書き換えていた一方、並行して適切な方法でも集計していたと説明。政府は「統計は正しく修正されているため、補正予算の審議には影響しない」と説明していた。
しかし、同省は書き換えを都道府県にやめさせる指示を、国交省建設経済統計調査室の担当者の名前のたった1通のメールで済ませていた。それも10行ほどの箇条書きだったため、自治体は「異例の指示」に困惑し、書き換えをやめる時期にばらつきが生じてしまったというから呆れる。
朝日新聞は、同省が都道府県への書き換え取りやめ指示が徹底されていない経緯を把握しながら放置し、事実と異なる答弁をしていた可能性があると指摘している。