冨田宏治
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冨田宏治関西学院大学法学部教授

1959年、名古屋市生まれ。名古屋大法学部卒。名古屋大法学部助手、関西学院大法学部専任講師、助教授を経て99年から現職。専門は日本政治思想史。原水爆禁止世界大会起草委員長も務める。「核兵器禁止条約の意義と課題」など著書多数。「維新政治の本質」を22年3月に上梓。共著に「今よみがえる丸山眞男」「自公の罪 維新の毒」など。

(2)維新はコロナ禍で「唯一の新自由主義政党」の立ち位置を確保した

公開日: 更新日:

 昨年10月の衆院選は、安倍-菅自公政権がコロナ失政の揚げ句、2代続けて政権を投げ出すという異常事態の中で行われた。

 コロナ禍は、アベノマスクに象徴されるような愚策のオンパレードだった安倍-菅自公政権の政治的無能さを暴き出しただけではない。小泉「構造改革」以来、20年にわたる新自由主義的政治がもたらした貧困と格差の拡大や医療体制の絶望的な脆弱化といった問題を白日の下にさらしたのだった。

 昨年8月には12万人に迫る自宅療養者(という名の自宅放置者)を出した医療崩壊の現実とともに、一昨年には女性の自殺者が劇的に増加したこともまた、コロナ禍が暴き出した日本社会の大きなひずみのひとつだった。コロナウイルスは決して平等主義者ではない。この社会の最も弱い人々を襲うのだ。

 さすがの自民党でも、総選挙に先立って行われた総裁選で、岸田文雄現首相が新自由主義との「決別」をほのめかさざるを得なくなる。「新しい資本主義」とやらの内実はいまだに見えてこないが、新自由主義からの脱却を旗印に打ち立てた立憲民主党共産党だけでなく、自民党までもが新自由主義を否定しようとしたことは大きい。コロナ禍がもたらした重要な変化だ。

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