著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

終戦詔書を手直しする過程 第1案「米英重慶並ソヴィエート政府」の意味

公開日: 更新日:
1943年、カイロでルーズベルト米大統領(左2)、チャーチル英首相(右2)と会談する蒋介石と宋美齢夫人夫妻(両端)/(C)UPI=共同

「義命」にするか「時運」にするかは、閣議でも議論になっている。「義命」に反対する閣僚からは「表現が難しいのではないか」とか「そもそもこういう語彙があるのか」という意見があった。こうした語を用いることでかえって国民は敗戦の意味が分からなくなるのではないか、という声もあったという。こ… 

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