ウクライナが戦後復興で「日本主導」と名指し…岸田政権が突きつけられる巨額支援
〈復興「日本が主導を」〉──。
ウクライナのゼレンスキー大統領の単独インタビューを報じた読売新聞朝刊(25日付)に、こんな見出しが躍った。戦後復興を見据えるゼレンスキーから、日本は中心的な役割を担う国として名指しされた格好だ。
記事によれば、ゼレンスキーは今月21日に首都キーウで岸田首相と会談した際、〈より長期的な復興を念頭に、医療や、環境に配慮したエネルギー分野などでの協力拡大が必要だとし、自動車産業やリチウムなどの鉱物生産の分野での進出も促した〉という。
しかし、ウクライナ復興には、いくらかかるのか。世界銀行の試算によると、ウクライナの復興にかかる費用は今後10年で54兆円に膨らむ見込みだという。戦闘が長引けば長引くほど、復興費用はかさんでいくに違いない。
復興に協力するのは当然としても、心配なのは、G7広島サミット議長国のトップとして高揚する岸田首相が、サミットを通じて巨額支援に前のめりになる可能性があることだ。総額54兆円も必要となると、日本は5兆円近くは負担せざるを得なくなるのではないか。