麻生暴言が号砲に…ポスト岸田レース最右翼の上川陽子外相に高市早苗氏が“対抗心”メラメラ

公開日: 更新日:

 裏金事件で自民党が大揺れの中、突如飛び出した“あの暴言”にはポスト岸田レースの「号砲」という意図がありそうだ。

 麻生副総裁が28日の講演で、上川外相について「そんなに美しい方とは言わない」「おばさん」とルッキズムそのものの暴言を吐き、SNSで〈ほんとに失礼〉といった批判が噴出。

【写真】この記事の関連写真を見る(17枚)

 しかし、麻生氏は「新しいスター」「大したもん」などと上川氏を持ち上げ、評価もしていた。

「岸田総理への牽制とみられています。麻生さんへの相談ナシに、総理はいきなり派閥解散を宣言。その後の会食で表面上は“仲直り”しましたが、派閥にこだわる麻生さんは根に持っている。『ヘマをしたら次は上川を担ぐ』と暗にメッセージを送ったということです」(官邸事情通)

 麻生氏にすれば、岸田降ろしは「いつでも可能」というわけだ。岸田派所属の上川氏は、岸田首相本人とは距離がある一方、麻生氏の“お気に入り”といわれている。昨年の内閣改造で、外相に押し込んだのも麻生氏だったともっぱらだ。

 上川氏は法相時代に、オウム真理教事件の6人ら死刑囚計16人の刑執行を決めたこともあり「胆力がある」(自民党関係者)と評される。党内きっての政策通としても知られ、「ポスト岸田」の有力候補として推す声がある。

「4月の補欠選挙で惨敗すれば、党内で『岸田ではダメだ』という声が大きくなる。その際、『初の女性宰相』の看板を掲げれば、国内のみならず、海外でも話題になる。『日本版メルケル』の評もあるほどで、次の衆院選の顔として申し分ない。麻生さんも、そうした展開を見据えているのでしょう。4月の補選が無傷で済んでも、秋の総裁選でバックアップする可能性もあります」(自民党関係者)

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    随意契約“小泉米”をホメているのは新聞とテレビだけ…専門家の評判はからっきし

  2. 2

    石丸現象は完全消滅…都議選で自民党と並ぶ42人擁立も新党「再生の道」は壊滅危機

  3. 3

    山尾志桜里氏「みそぎ」の出馬会見で火に油…延々2時間半「すみません」連呼、8年前の不倫報道には“完黙”

  4. 4

    国民民主党の凋落が止まらない…東京都議選の目標議席「11→5」にシレッと“下方修正”の哀れ

  5. 5

    進次郎農相の“JA憎し”どこまで…「古古古古米」込み20万トン再放出の“逆兵糧攻め”で宿敵つぶしに躍起

  1. 6

    山尾志桜里氏が参院選「公認取り消し」に至るまで…玉木国民民主またポンコツぶり露呈

  2. 7

    コメ高騰と備蓄米叩き売りで進次郎農相・自民農水族・財務省が“焼け太り”…輸入拡大ならトランプ大統領もニンマリか

  3. 8

    福岡厚労相ついに“白旗”…健康保険証の代わり「資格確認書」の一律送付「最後は自治体の判断に委ねる」

  4. 9

    参院選の争点に浮上か? 野党3党がガソリン「暫定税率廃止」法案を共同提出する深謀遠慮

  5. 10

    自民党の大嘘…12年前に掲げた「農業・農村全体の所得を今後10年間で倍増」はどうなった?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波