高市早苗氏“後から鉄砲”の本領また発揮 岸田首相に「万博延期」進言に透ける本当の狙い

公開日: 更新日:

「後ろから鉄砲を撃つ女」がまた本領発揮だ。会場建設費の倍増などで世論の反発が強まる2025年大阪・関西万博の開催をめぐり、高市経済安保担当相が岸田首相に延期や縮小を進言したと言いふらし、話題になっている。能登半島地震の復興を優先すべきだという理由はもっともだが、隙あらば「ポスト岸田」を狙う女史の動きだけに、どうにもニオうのだ。

 高市氏が進言に言及したのは、27日に長野市内で開かれた若林健太衆院議員(長野1区)の後援会が催した集まり。若林は自民党安倍派の1期生だ。「日本の国力を強くするために」と題した講演でマイクを握った高市氏は、16日に岸田首相と面会したエピソードを披露。資材高騰や人手不足を挙げ、「被災地復興に影響が絶対出ないようにしてほしい」と伝え、万博延期の判断を求めたという。

 時事通信の首相動静(16日)によると、臨時閣議前の午後5時20分から7分間、岸田首相と会っていた。

 高市氏は講演に前後し、自身のユーチューブチャンネルに「【能登半島地震】復興庁設置法、改正は可能?」とタイトルを打った動画をアップ。ここでも岸田首相との面会に触れ、「あくまで一議員として」と断りを入れながら、能登対応の一環として復興庁設置法改正や、万博延期の判断を求めたとして、こう話していた。

「資材不足や人手不足も起きている中、両立できるかを見極め、場合によっては(コロナ禍で1年延期した)ドバイ万博のように延期や縮小とか。これも総理決断でしかできないことですから『ご判断いただけないでしょうか?』とお願いした」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  2. 2

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 3

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  4. 4

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  5. 5

    「S&P500+ゴールド(金)への投資」が再注目! リスクを抑え収益を狙う“最強の組み合わせ”

  1. 6

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  2. 7

    日中関係の悪化がもたらす「生活格差」…100均に並ぶ“Made in China商品”にもいずれ余波が

  3. 8

    飲食チェーンでは続々と国産米“離れ”が…消費者は「購入時に重視」が83%占めるも大きく乖離

  4. 9

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  5. 10

    どうなる2025年の忘年会? インフル大流行、インバウンド、実施企業減で飲食店に“三重苦”

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」