【独自】自民裏金のキーマンは参考人聴取で“暴露”の可能性…戦々恐々の旧安倍派幹部が本紙に重大証言

公開日: 更新日:

「池田佳隆くんが泣きついてきた」

 日刊ゲンダイは当時の事情を知る元幹部A氏から重大証言を得た。

 A氏によると、22年の会合に出席したある幹部からこんな報告があったという。

「『還付(キックバック)中止は困る、復活してもらえないか』と池田(佳隆=政治資金規正法違反で起訴)くんから泣きつかれた。彼は既に還付金を期待してパー券を売ってしまっている。対応してあげた方がいい」

 これを受け、会合では池田氏個人が開催した政治資金パーティーのチケットを安倍派が買い上げることで、キックバック分を補填する案が浮上。ところが、「池田くんの還付金は年数百万円に上る。安倍派で買い上げると公選法が定める上限規制(1回当たりのパーティーで150万円まで)に抵触するから無理だ」との意見が出た。

 確かに池田氏の裏金は、22年までの5年間で約4800万円にも上る。派閥で買い上げるのには無理がある。池田氏の携帯電話にショートメッセージを送り、事実確認を求めたが無回答だった。

 結果的に「会合では正式決定はなかった」(A氏)そうだが、「何かしら対策した方がいい」との意思共有はあったという。

 こうしたやりとりを間近で見ていた松本氏が安倍派幹部の誰かに相談し、キックバック再開の許可を得た可能性はある。また、公判証言の「ある幹部」が会合後に「池田くんが気の毒だから還付を再開して」と松本氏に指示したことも考えられる。

 松本氏は何を語るのか。安倍派幹部はさらなる説明責任を求められかねない。

  ◇  ◇  ◇

 裏金作りはいつから、誰が、何の目的で始めたのか。カネは何に使われていたのか。「謎と闇」だらけの本件だが、“突破口”になり得るものは――。●関連記事『【もっと読む】自民裏金事件の新たな“突破口”なるか? 旧安倍派の高鳥修一氏が立憲・野田代表の「裏金」「脱税」発言を告訴』で詳報している。

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