石破首相に拭えない疑問…ただ、しがみつきたいだけじゃないのか?

公開日: 更新日:

支持率上昇をタテに執行部の作戦勝ちで続投か

人材払底も続投に追い風(高市早苗前経済安保相、小泉進次郎農相)/(C)日刊ゲンダイ

 猛暑と自民党総裁選のニュースは辟易だが、その理由は石破おろしの方にも、首相の方にも大義が見えないことだ。最近は外交にご満悦だが、総裁選をつぶしたところで、秋の臨時国会の展望はゼロ。迷走政権をめぐる内ゲバしかニュースがないのは、他に何もやっていない裏返し。

  ◇  ◇  ◇

 9月に入っても暑さは一向におさまる気配がないが、酷暑と同じくらいウンザリなのが自民党内のくだらない内ゲバだ。

「石破おろし」につながる自民党総裁選の前倒し実施について、小泉進次郎農相が31日、「一議員としてよく考え、総括もしっかり見た上で対応は考えたい」と語った。稲田朋美元防衛相も、31日のBSテレ東の番組で「(裏金問題で元安倍派の)誰も責任を取らず、その人たちが『石破おろし』をしているのを国民が見て『これ何なんだ』というのは、その通りだと思う」と話した。

 この週末に地元で国政報告会を開いた森山裕幹事長は、党内で臨時総裁選を求める声が上がる一方で、内閣支持率は上昇していることを踏まえ、「国民の世論と自民党内の世論が乖離しているとすれば、怖いことだなと思う」などと言い、石破首相の退陣を求める動きを牽制した──。猛暑と石破おろしのニュースばかりで、辟易してしまう。

 参院選の総括は2日、党の総括委員会の報告書が両院議員総会で示されることになっている。それが終われば、政局の焦点が総裁選前倒し実施の是非に集約されていく。自民党は昨年の衆院選、今年6月の東京都議選、そして7月の参院選まで3連敗。石破の責任を問い、臨時総裁選を求める声はやまない。石破にとっては、首相の座にとどまれるか否か、剣が峰の1週間が始まるわけだ。 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り2,449文字/全文3,167文字)

メルマガ会員
0円/月(税込)
今なら無料で日刊ゲンダイDIGITALの有料会員限定記事と競馬記事をそれぞれ3本試し読みできます!
オススメ!
プレミアム
2200円/月(税込)
日刊ゲンダイDIGITALの有料会員限定記事読み放題。最新の紙面をビューアーで閲覧可。競馬出走表も予想も全部読める。会員限定オンライン講座見放題。会員限定のプレゼントも。
スタンダード
780円/月(税込)
日刊ゲンダイDIGITALの有料会員限定記事が月50本まで読める。
新聞郵送セット割
3550円/月(税込)
プレミアムプランのサービスに加えて新聞も郵送で後日お手元へ。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    高市派「石破おろし」巻き返しに漂うヤブヘビ感…杉田水脈氏らが保守系月刊誌で開陳しためちゃくちゃ論調

  2. 2

    異常すぎる兵庫県政…中学生記者が初めて出席した定例会見での斎藤元彦知事には、表情がなかった

  3. 3

    総裁選前倒し訴え旧安倍派“実名OK”は3人のみ…5人衆も「石破おろし」腰砕けの情けなさ

  4. 4

    「ポスト石破」最右翼の小泉農相“進次郎構文”また炸裂の不安…NHK番組で珍回答連発

  5. 5

    石破おろしは9.10が終焉の節目に 「記名・公表」で自民総裁選前倒しのハードル上がる

  1. 6

    「石破おろし」強烈すぎる“踏み絵”に広がらず 読売調査でも過半数に届かず…焦点は2日の総括委の結果

  2. 7

    いよいよ総括報告と両院議員総会…「石破おろし」の賛否“号砲”で自民党の分断が加速する

  3. 8

    小泉純一郎と山崎拓が石破首相に授けた「郵政解散」の極意…旧安倍派残党は“抵抗勢力”、徹底締め上げ進言

  4. 9

    混迷する伊東市 学歴詐称市長「居座り」のモチベーション…不信任可決でもまだ“失職への通過点”

  5. 10

    石破おろし攻防激化…総裁選前倒し要求へ、現職の副大臣と政務官“首かけてでも”気勢の波紋

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平に深刻な疲労蓄積…安打も本塁打も激減、「明らかにスイング鈍化」との指摘も

  2. 2

    佐々木朗希に浮上「9月にもシャットダウン」…ワールドS連覇へ一丸のドジャースで蚊帳の外

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    サントリーHD会長を辞任!新浪剛史氏の意外な私生活、趣味は「極妻」鑑賞と…違法薬物めぐり家宅捜索

  5. 5

    ドジャース大谷翔平 本塁打王争いでシュワーバーより“3倍不利”な数字

  1. 6

    《浜辺美波がどけよ》日テレ「24時間テレビ」永瀬廉が国技館に現れたのは番組終盤でモヤモヤの声

  2. 7

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  3. 8

    桑田佳祐も呆れた行状を知っていた? 思い出されるトラブルメーカーぶりと“長渕ソング騒動”

  4. 9

    「ポスト石破」最右翼の小泉農相“進次郎構文”また炸裂の不安…NHK番組で珍回答連発

  5. 10

    田中将大の日米通算200勝“足踏み”に巨人の営業がほくそ笑むワケ