【デジタル限定】熱気なき総裁選「変われ」どころか「変われない自民党」が本当の姿
考えてみれば、名目GDPがインフレで上がっても、実質GDPが低いだけでなく、さらに実質賃金もマイナスだ。大手企業を中心に賃上げが行われたとメディアはキャンペーンを張るが、常に実質賃金がマイナスなのは、明らかに賃上げ格差があるからである。約900万人と言われるアンダークラスの非正規労働者が存在し、中小企業は賃上げ余力が乏しいために追いつけない。失敗が明らかな政府のDXやGXを継続してどう成長するというのか。
3つ目は、アベノミクスの失敗を全く反省していないことだ。特に高市早苗、小林両氏はアベノミクスが物価上昇をもたらしたかのような言い方をしているが、正確にはウクライナ戦争によって外からもたらされたもので、ずっとデフレ脱却できないまま10年続けた結果、今度は抜け出せなくなりインフレになっているだけだ。
ことごとく、誰一人として失敗の反省がない。この総裁選は「変われない自民党」が政権政党として消滅していく未来を導くものになるだろう。