鈴木農相肝入り「おこめ券」の無責任…現金から金券に形変えたバラマキ、制度設計は自治体に丸投げ

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配布する線引きの難しさ

 他にも、事務手続きなどで自治体への負担が増す恐れもある。千葉県の熊谷俊人知事は8日に自身のXを更新し、「米価高騰は全国共通の課題で、対策は政府の責任です。配布対象の線引きに批判が出る可能性がある、面倒な事務作業を地方に負わせるのはどうかと思います」と投稿した。

 そもそも、コメ価格の高止まりは、政府の需給予測の見誤りが要因のひとつ。コメ高騰対策の責任を、地方自治体に押し付けているとも言えるのだ。

「おこめ券の配布枚数の基準を世帯年収にするのか、子供の人数に応じたものにするのか。また、単身世帯にはコメを炊かない人もいる。配布対象などの線引きが難しいのに、制度設計を自治体に丸投げするのは無責任だ」(農水委員会所属の野党議員)

 農相の肝いり政策は、不発に終わる可能性も大いにありそうだ。

  ◇  ◇  ◇

 コメ政策のデタラメぶりについては関連記事【もっと読む】【さらに読む】などで詳しく報じている。

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