高市首相肝入り「地域未来交付金」は政策メニューゼロ…なのに補正予算で1000億円積み増すデタラメ
■中身は何も決まっていない
道下議員によれば、地方創生交付金の未執行額は2022~24年度で963億円。わざわざ補正予算で積み増す必要はないうえ、肝心の政策パッケージについて政府は「来年5月ごろをめどに取りまとめたい」(黄川田氏)とのスタンス。中身は何も決まっていないのだ。
現時点で地域未来交付金という看板があるだけなのに、1000億円の金額ありきで予算をつけようとしているのだからおかしな話。補正予算は年度末までに使い切るのが原則だが、知ったこっちゃないようだ。
道下議員が「メニューを決めていないのに、なぜ補正で積むのか」と問うと、答弁整理のために速記が一時ストップ。約30秒後、黄川田大臣が答弁に立ったが、「(1000億円には)地域未来戦略の土台となっている地方創生の取り組みも含まれており、引き続きこれらをサポートするため」と苦し紛れだった。政治評論家の本澤二郎氏が言う。
「そもそも国債乱発で賄う超大型の補正予算を組むこと自体が異常です。円安・物価高に追い打ちをかけ、地方創生どころか地方の疲弊につながりかねません。予算の使途が間違っているとは思わないのでしょうか」
中身のない「未来戦略」には当然、緊要性もない。一体、どこが「責任ある財政」なのか。
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