阪神ドラ4梅野隆太郎を“男手一つ”で育てた父親の奮闘

公開日: 更新日:

 お金のやりくりにも奔走した。野球をするには何かと資金がいる。梅野は福岡工大城東高で寮に入った。特待生で学費は免除されたが、寮費や遠征費等で月10万円程度が必要だった。

「個人経営の下請け会社なので、収入は時期によって変動する。今月は蓄えがないぞ、という時もありました。その時は、周りに工面してもらったりして……。迷惑もかけましたね」

 梅野は常々、「プロに入って、家族や親戚に恩返ししたい」と周囲に語っていたという。高校、大学で野球漬けの毎日を送り、大学球界屈指の捕手に成長。12年前に義隆さんと啓子さんが描いた夢が今、成就した。

 啓子さんの仏壇には、和田監督がドラフト当日に着用し、赤い紐のついたIDカードが供えられている。

梅野隆太郎君 打てるキャッチャー 正捕手を目指せ!」

 カードの裏には和田監督直筆のサインとメッセージが記されている。

「小さい頃からいつも、『天狗にはなるなよ』と口酸っぱく言ってきた。プロは今までと次元が違う。これでいいと満足したら先はない。これからも隆太郎が偉そうなことを言うなら、鼻をへし折ってやります(笑い)」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    竹内結子さん、石原さとみに立ちはだかった女優35歳限界説

  2. 2

    「俺は帰る!」長嶋一茂“王様気取り”にテレビ業界から呆れ声…“親の七光だけで中身ナシ”の末路

  3. 3

    巨人・岡本和真がビビる「やっぱりあと1年待ってくれ」…最終盤に調子を上げてきたワケ

  4. 4

    沢口靖子はまさに“奇跡のアラ環”!「2025年で『60歳』のお美しい女性有名人」圧倒的1位の原点

  5. 5

    視聴率トップ「モーニングショー」山口真由氏に続き…女性コメンテーター2人も"同時卒業"の背景と今後

  1. 6

    米倉涼子の"体調問題"が各界に波紋…空白の1カ月間に一体何が? ドラマ降板情報も

  2. 7

    山口真由氏「妊娠・休養」報道で人気を証明 復帰後に約束された「最強コメンテーター」の道

  3. 8

    杉田かおるが財閥創業者の孫との離婚で語ったこと

  4. 9

    林芳正氏が自民党総裁選“台風の目に”…「2強」失速でまさかの決戦投票進出あるか

  5. 10

    叱責、鉄拳、罰金…試練の日々で星野監督よりも「怖かった人」