球宴でさらなる高評価 上原に「エンゼルス移籍有力」報道
ベテラン右腕が15日(日本時間16日)のオールスター戦で、さらに株を上げた。好救援でア・リーグの勝利に貢献したレッドソックスの守護神・上原浩治(39)である。
初めて出場した球宴は2点リードの六回2死三塁の場面で登板すると、レッズ・メソラコを空振り三振。わずか4球でピンチを切り抜けた。
上原は球威こそないものの、抜群の制球力とキレで相手打者を封じ込める投球術はメジャーでも屈指だ。7月末のトレード期限まで約2週間と迫る中、球宴で好投した上原に他球団のGMがこれまで以上に熱を上げているのだ。
ポストシーズン進出の可能性を残す球団にとって、夏場以降の投手陣の整備は共通の課題だ。特に速球派が多いリリーフ陣は故障のリスクが高いだけに、上原のような安定感のあるクローザーを補強するメリットは大きい。
複数の米メディアが16日に報じたところによれば、上原に最も関心を寄せているのはエンゼルスだという。今季はスミス、フリエリ(現パイレーツ)の両右腕がダブルストッパーのような形でクローザーを務めていたものの、2人合わせてセーブ失敗は7試合。1・5ゲーム差で追うア・リーグ西地区首位のアスレチックスに対抗するには絶対的な守護神が不可欠な状況だ。エンゼルスは上原を獲得して09年を最後に遠ざかっているポストシーズン進出を目指すというわけだ。
球宴から一夜明けたこの日、レッドソックス・チェリントンGMには他球団からの連絡がひっきりなしに入っているのは想像に難くない。今頃、レッドソックスはエンゼルスを含めた他球団から交換要員などの好条件を引き出そうと策を練っているかもしれない。