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中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

米価は経済学の「神の見えざる手」を無視した価格形成で大丈夫なのか?

公開日: 更新日:

 政府の後押しもあり、大手企業の賃上げ率は2年連続で5%を超えている。経団連の発表(5月22日)によると、17業種(97社)の賃上げ率は、加重平均で5.38%と、33年ぶり高水準だった前年同時期の5.58%を下回るものの高い伸びだった。

 帝国データバンクの調査によると今年6月は食品だけでも1825品目の値上げが予定されている。6月までの単純累計では1万2132品目である。

 コメ農家も値上げして収入を増やしたいだろう。農林水産省の農業経営統計調査によると、2021年の全農業経営体(個人農家と法人経営体を合わせたもの)の平均所得は125.4万円。個人農家と法人経営体で分けると、個人農家は115.2万円、法人経営体は424.5万円である。

 農林水産省によると、21年の専業農家の平均所得は433.5万円。専業農家の平均所得は、全農業経営体(125.4万円)よりも大幅に高い。専業農家とは農業所得が主で、自営農業に60日以上従事している65歳未満の者がいる経営体。

 国税庁(民間給与実態統計調査)によれば21年の全業種の給与平均は年間443万円なので、専業農家はサラリーマンとだいたい同じくらいの年収となるが、ピンとこない。

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