連覇へ錦織はあと2勝も 決勝進出なら会場は“完全アウェー”
男子テニスのバルセロナ・オープンは24日、シングルス準々決勝が行われ、世界ランク5位で第1シードの錦織圭(25)が、同16位、第7シードのR・バウティスタ(27=スペイン)を6-2、3-6、6-1で下した。準決勝の相手は、同28位、第14シードのM・クリザン(25=スロバキア)。
クレーコートで行われる今大会は、R・ナダル(28=スペイン・同4位)の独壇場だった。05年から5連覇を果たし、11年からも3連覇したが、昨年は準々決勝でまさかの敗退。世界ランク17位で出場した錦織が日本人では初めてクレー大会のタイトルを手にしたと同時に、この大会、スペイン選手以外では12年ぶりの優勝となった。
今年連覇を狙う錦織の前に立ちはだかるのは、第2シードで2年ぶりの頂点を目指すナダルとみられていた。しかし、クレーの王者は今年も3回戦で姿を消す大波乱。それでも錦織の連覇は簡単ではない。
過去7年、この大会の決勝で4度もナダルに決勝で負けているスペインのD・フェレール(33=同8位、第3シード)もベスト4入りを決めた。錦織は今年2月のメキシコ・オープン決勝でフェレールに負けている。豊富な運動量とスタミナで相手を走らせる一方、ボールを拾いまくるリターナーは錦織とプレータイプが似ている。
フェレールにとっては、何度もナダルに阻まれてきたタイトルだ。「日本人に連覇させるわけにはいかない」とも思っているに違いない。地元ファンもそれを切望している。錦織が決勝で当たれば会場は完全アウェーと化す。