視聴率低下にファン投票減…球宴“形骸化”をファンとOB悲嘆

公開日: 更新日:

 そもそもセとパは、6月中旬まで交流戦を行っていた。それからわずか1カ月後に「セ・パの真剣勝負!」と言われたところで、新鮮味はない。

■張本氏も「ギラギラした選手いない」と

 しかも、勝敗がリーグ戦の成績に直結し、勝ち星が多かった方のリーグがその年のドラフトのウエーバー優先権を与えられる交流戦とは異なり、オールスターは選手にとってほとんど無関係も同然だ。愚にもつかない直球勝負や、わざと危険球まがいのボールを投げるなどのおふざけに興じるのは、そうした背景もあるのだろう。

 ロッテ西武で球宴に11回出場した評論家の山崎裕之氏は、「今は敵も味方も、みんな仲良しですからね」と苦笑いでこう言った。

「昔は『人気のセ、実力のパ』と言われたくらい、球界の人気は偏っていた。パはテレビ中継もほとんどなく、だからこそ全国放送のオールスターでは張本さんや野村さんを中心に『パの本当の強さを見せてやる! 絶対に勝つんだ!』とセに対抗意識を燃やしていたものです。それが今や、BS放送やCS放送で全試合が見られる。こうなるとパもセにコンプレックスを抱きようがありません。さらに交流戦や侍ジャパンで互いの親交を深めているので、違うリーグの選手とも仲良くなりやすい。今はお友達感覚なのでしょう」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗