砂川リチャード抱える巨人のジレンマ…“どうしても”の出血トレードが首絞める
そう簡単に見捨てるわけにはいかない。
巨人の砂川リチャード(25)が17日の二軍戦で、3試合連続となる4番でスタメン出場した。
ソフトバンクから5月にトレードで移籍した直後の試合で本塁打を放ったものの、18試合で打率.095、2本塁打、19三振とサッパリ。12日のソフトバンク戦の打席ではエンドランのサインを見落とし、これに阿部監督が「打つ打たないじゃなくて、ボーンヘッドはやっぱり許されない」と激怒。二軍に落とされた。
とはいえ、ソフトバンクの城島CBOが「巨人さんがどうしても獲得したいと話があった」と明かしたように、若手有望株の秋広優人と実績のある左腕の大江竜聖を放出してまで欲した選手。阿部監督もミスが出るまでは18試合も我慢して起用した。二軍で結果を出せば、一軍復帰もあるともっぱらだ。
ソフトバンクの球団OBは「巨人もソフトバンクと同じ道を辿ろうとしている」と、こう続ける。
「リチャードは昨季までウェスタンで5年連続本塁打王。パワーにかけては師匠の山川ですら『メジャーでも天下を取れる』と舌を巻いたように、球団も常に期待をかけていた。しかし、二軍では打てても、一軍ではサッパリ。様々な指導者が頭を悩ませてきたが、甘いコースだろうが何だろうが初球を見送るなど、積極性に欠くところは巨人に行っても変わらない。昨季の春季キャンプでは山川に『追い込まれた時、くさいコースのボールをカットする技術』を教わったが、もう憶えてはないでしょう」