異色の“右×右”卓球D 張本・平野は会話なしセオリーもなし

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 16日、全日本卓球の混合ダブルスに張本智和(14)・平野美宇(17)ペアが登場。2戦連勝でベスト16に駒を進めた。

 東京五輪で新種目に追加された混合ダブルス。強化のため、日本卓球協会は強化本部主導で3組の混合ペアを作った。17年アジア選手権準優勝の森薗政崇伊藤美誠、初結成の大島祐哉・早田ひな、そして張本・平野ペアだ。

 張本と平野は16年の世界ジュニア選手権以来、約1年ぶりのペア結成。全日本では初だ。それでも、ともに「JOCエリートアカデミー」所属。別々の所属先で活動する他のペアより練習時間が多く取れるはずだが、コンビ結成から混合ダブルスに費やした練習期間はわずかに1週間。ダブルスでは戦略や相方の性格を知るうえでコミュニケーションは欠かせないというのに、平野はこう言って笑う。

「同じチームだけど、普段はほとんど話さない。去年くらいから取材とか講習会で一緒になることが増えたので、少し話すようになった。世界ジュニアのときは全然しゃべらなかった」

 異例といえば、これもそうだ。この2人、右利き同士。平野と伊藤の「みうみま」や福原愛と伊藤など、右同士のペアもいるにはいるが、左右で組む方がプレー中の衝突やミスが減り、女子の緩い球と男子の速い球をランダムにさばく混合では、左右が理想といわれる。森薗・伊藤や昨年の世界選手権で優勝した吉村真晴・石川佳純、全日本2連覇中の田添健汰・前田美優も左右ペアだ。

 しかし、平野が「2人ともバックが強いので、右と右でもいいかな」と話せば、張本も「平野さんとのコンビネーションが良くて、ドライブが入るようになった」と言う。

 ともに10代とはいえ、実力は折り紙つき。「はりみう」コンビにはセオリーも関係なしか。

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