棄権は賢明 錦織が優先すべきは世界ランクより今後の戦略

公開日: 更新日:

 この道はいつか来た道ではないか。

 錦織圭(28=世界ランク22位)が25日、スペインのバルセロナ・オープン2回戦でガルシアロペス(スペイン=同69位)と対戦。第1セットを3―6で落とした後、第2セットの第1ゲーム途中に棄権した。

「アップのときから3カ所くらい痛かった。一番は右の太もも。ベストのパフォーマンスができなかった。休めば治ると思う」とは本人だ。

 先週のモンテカルロで準優勝。決勝でナダルに敗れ、初のマスターズ制覇はならなかったが、期待が膨らんだところでのケガや途中棄権は昨夏からの長期休養以前とまったく同じパターン。しかし、今回のリタイアには錦織陣営の思惑があるという。スポーツライターの武田薫氏がこう言う。

「この日の2回戦に勝っても、次はナダル。故障明けで体調が万全でない中、前週のモンテカルロで決勝まで戦ったのだから、ただでさえダメージは大きい。そのうえ再びナダルと対戦すれば、取り返しのつかないことになりかねない。来月上旬にはマスターズ1000のマドリード、下旬には全仏も控えています。ATP500の今大会は昨年は欠場し、ポイントも落ちない。無理をするメリットがないだけに、棄権は賢明な判断だったと思いますよ」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗