聖光学院・斎藤監督が語る 戦後最長13年連続夏出場の秘密
戦後最長13年連続(2007年~2019年)で夏の甲子園への出場を果たした聖光学院(福島)。どのような指導を行っているのか。斎藤智也監督に話を聞いた。
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勝ち続けるという十字架は重たいです。でもそれ以上に、子どもたちにしつこく教育をし続けることの方がキツい。指導者がそれをやらなくなったら、チームには勝ち負けしか残らなくなります。
今春、11年ぶりに東北大会出場を逃して2週間、全体練習をなくしてミーティングだけに費やしました。今年は谷間の世代になるんじゃないかとも考えた。決して力がある世代ではなかったのに、勘違いして、自信過剰になっていた。生徒には「勝つとか、甲子園に行くなんて考えは一回捨てろ」と言いました。
キレイごとを言ってると思われるかもしれません。でも、勝ち負けは結果でしかない。大事なのはプロセスです。
それに気づかされたのは13連覇が始まる前年の2006年。選手の能力が高いことにかまけて何度かミーティングをサボってしまった。夏の福島大会直前の6月。こちらの言うことが選手たちに伝わらない。あの手この手を尽くしたけど、勝てませんでした。