星稜・奥川「154km連発23K・165球完投」で生じた付加価値

公開日: 更新日:

 スター不足に悩むプロ球団が、あるとき、ドラフトでどういった選手を獲得すべきかという議論を真剣にやった。出た結論は「一流選手に育つだけの技術的な裏付けはもちろん必要だが、春のセンバツや夏の甲子園でファンの印象に残るような活躍をした選手」だった。

 1年時から5季連続で出場して2度優勝した桑田、清原のKKコンビしかり、5打席連続敬遠の松井秀喜しかり、春夏連覇、夏の決勝戦でノーヒットノーランを達成した松坂しかり。この球団の関係者によれば「高校時代に甲子園でファンに認知された選手には付加価値がある」そうだ。

 さて、星稜の右腕・奥川恭伸だ。ドラフト1位候補であることは言うまでもないが、去る17日の智弁和歌山戦で154キロを連発して23奪三振、計165球を投げて延長十四回を完投したことで、くだんの「付加価値」が生じたという。

 4季連続出場も、エースナンバーを背負うようになった昨夏と今春は2回戦敗退。プロ注目の好投手、大会ナンバーワン投手ではあっても、周囲の視線をクギ付けにするような活躍をしたわけではない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾