著者のコラム一覧
平井隆司デイリースポーツ元記者

1942年、大阪府出身。旅行会社に就職するも4年で退社、デイリースポーツへ。阪神の担当記者として数々の事件や騒動を取材。デイリースポーツ編集局長やサンテレビ常務など、神戸新聞グループの主要ポストを歴任した。著書に「猛虎襲来」「阪神タイガース『黒歴史』」。

若いのがタダ飯を食い始めると野球を舐めてかかるように

公開日: 更新日:

■ファームのやつらまで

 むろん、山内だけにタニマチが付いたわけではない。そして、山内の弁を借りれば、「そら、タニマチといってもいろんな人物がいたさ。他の選手も連れてこいとか、あげく長嶋茂雄王貞治のサインをもらってこいとか高飛車の人もいた。幸い、わしに無理難題を言う人は少なかったけれどな」。

 ――少なかった?

「どういう質問だ? ややこしい人がいたって聞きたいのか?」

 ――堅気でない人物。

「あはは、それは乗れる話じゃないな。誘導尋問はするなってことさ」

 阪神の監督に就いた野村克也が嘆いたことがある。

「タイガースってのはなんていう球団だ。一軍の選手なら(タニマチに呼ばれて)いいとはいわないが、聞けば阪神はファームのやつらまでが誘いを受け、夜中に寮に帰ってくるという。バカじゃねえのかって話さ。他のチームの若いのが素振りをしている夜に阪神の若造は酒だ、〇〇だってさ。それを許す球団の教育もなってない。だめだよ、タイガースは」

 こう言って阪神を去り、ついには鬼籍に入ってしまった。 =つづく(敬称略)

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