ロッテ佐々木朗希の超進化を支える“規格外の負けん気” 逸話の数々に周囲も目をシロクロ

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止まらない進化の源

 メジャーの名うての剛腕について、ストライクを取るのに汲々としているとバッサリやる。自分はそこまで制球が悪くないという自負もあるし、ゆくゆくはメジャーの舞台で、米球界を代表するような投手に負けないくらいの活躍がしたいという向上心があればこそだろう。

 佐々木は退寮して1人暮らしを始め、栄養士の作った弁当を球場に持参。継続してジムにも通っている。完全試合をやって、WBCにも出た。メジャーから注目される存在になっても現状に満足しない。佐々木の進化が止まらないのは、人に負けたくないという気の強さ、アスリートとして常にいま以上の高みを目指したいという欲があるからだ。

 佐々木といえば、色白で、ひょろっと背の高い東北の岩手出身。得てしてひ弱なイメージを浮かべがちだが、実際、内に秘めた気持ちは前出のOBが目をシロクロさせるほど強い。

 右手中指にできたマメの影響で、28日のソフトバンク戦は中22日の登板だった。球数は82球と制限されたものの、164キロを3度マークするなど6回を投げて3安打2失点、9奪三振で無傷の4勝目をマークした。今季の奪三振は59と、リーグどころか12球団トップに浮上。久々を感じさせない投球内容だった。

 30日からは交流戦がスタートする。佐々木はこのまま順調にいけば、中6日で6月4日の阪神戦(甲子園)に登板予定だ。

 阪神は目下8連勝中で、2位のDeNAに6ゲーム差をつけてセの首位を独走している。佐々木はそんな阪神について「みんないいバッターで、ピッチャーもいいので、ロースコアのゲームになると思う」と話している。

 セで圧倒的な強さを発揮する阪神相手に、人一倍、負けん気の強い佐々木がどんなピッチングをするのか見ものではある。

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