著者のコラム一覧
釜本邦茂元日本サッカー協会副会長

1944年4月15日生まれ。京都市出身。早稲田大2年で日本代表入り。64年東京五輪に続いて出場した68年メキシコ五輪で得点王を獲得。銅メダル獲得の原動力となった。日本代表Aマッチ76試合75得点(B、Cマッチを含めると231試合153得点)。Jリーグ発足後はG大阪初代監督。98年に日本サッカー協会副会長。95年から参議院議員を務めた。

優勝しても得点王になっても、給料はヤンマー退社まで一般社員と同じやった

公開日: 更新日:

「ヤンマーに行くことにした」と伝えると森ちょんは、いつもの柔和な表情で「気にすることはない。サッカーを続けるならいいさ。東西で日本サッカーをもり立てていこうじゃないか」。心のモヤモヤがスッと晴れた。

 今さらの話に過ぎないことは重々承知しているけど……。ヤンマー本社での話し合いが終わってから、いささか気分を害したことがあった。

 同席していた人事部長に近寄って、こう聞いた。

「もうすぐ日本代表の欧州遠征で約1カ月、日本を留守にします。12月にはタイ・バンコクでアジア大会があります。入社試験は、いつ受けたらいいのでしょうか?」

 人事部長は、表情を変えずにこう言った。

「入社試験? 今、終わりました。入社は正式に決まりました。一応言っておきますけど、ウチの入社試験は難しくて、入社するのが大変なんですよ。釜本さんは(正規の入社)試験を受けて入れると思いますか?」

 まったくもっておっしゃる通り──と言うしかあらへんけど、思いっ切り出はなをくじかれた気がしたことを今でも覚えてる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  2. 2

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  3. 3

    マツコが股関節亜脱臼でレギュラー番組欠席…原因はやはりインドアでの“自堕落”な「動かない」生活か

  4. 4

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  5. 5

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  1. 6

    5億円豪邸も…岡田准一は“マスオさん状態”になる可能性

  2. 7

    小泉進次郎氏8.15“朝イチ靖国参拝”は完全裏目…保守すり寄りパフォーマンスへの落胆と今後の懸念

  3. 8

    渡邊渚“初グラビア写真集”で「ひしゃげたバスト」大胆披露…評論家も思わず凝視

  4. 9

    「石破おろし」攻防いよいよ本格化…19日に自民選管初会合→総裁選前倒し検討開始も、国民不在は変わらず

  5. 10

    大の里&豊昇龍は“金星の使者”…両横綱の体たらくで出費かさみ相撲協会は戦々恐々