ドジャース佐々木朗希“ゴリ押し”ローテ復帰が生む火種…弾き出される投手は堪ったもんじゃない
大谷翔平(31=ドジャース)が投打の二刀流で躍動した。
日本時間7日のカージナルス戦は「1番投手兼DH」で出場。投げては今季最長の4イニングを2安打1失点、8奪三振。100マイル(約161キロ)超えが6球あった。打っては三回に逆転の39号2ラン。「ショウヘイのピッチングは素晴らしかった。速球も制球もファンタスティックだったよ」とロバーツ監督も満足げだった。
「4イニングをしっかりと投げ切れたのが一番いいことだと思う。ピッチングの方で特に大きな前進があったと思う」
試合をこう振り返った大谷がこのまま先発ローテに定着するのは当然として、問題は佐々木朗希(23)だろう。
■「フォームが課題」
右肩のインピンジメント症候群で負傷者リスト(IL)入りしているものの、6日にはブルペンで新球のツーシームも交えて34球。9日には本拠地で3度目のライブBPを行う予定だ。
「痛みもないし、不安がとれたので、フォーム的なところが課題。しっかりやって、いい準備ができれば」
こう言う佐々木は今月下旬に復帰予定。ロバーツ監督は「先発として考えている」と話す一方で、「調整を継続させて様子を見る。変更が必要ならそのときに考える」とも言っている。
■フロント幹部がゾッコン
ドジャースの先発は現在、山本(26)、カーショー(37)、グラスノー(31)、スネル(32)、シーハン(25)、大谷の6人。ローテーションは飽和状態だけに、現在の先発や佐々木の状態次第でリリーフとしての起用も視野に入れているということだ。
しかし、「ドジャースの先発ローテを決めているのはロバーツ監督ではなく、フリードマン編成本部長です。ロバーツ監督の発言が二転三転するのは、彼に最終的な決定権がないから。そのフリードマンが佐々木の能力を高く評価しているのです」と、特派員のひとりがこう続ける。
「フリードマンは佐々木がロッテにいたときからゾッコン。度々、来日して実際の投球をチェックしていたどころか、球種ごとの細かいデータを蓄積していた。ドジャースはカーショー以来、生え抜きのエース候補が育っていない。メジャーデビューして2ケタ勝利をマークする投手は何人もいますけど、ケガも含めて長続きしないのです。それだけに若くして獲得した佐々木には1年目からプレーオフも経験させ、ゆくゆくは投手陣の柱に育てたい。FAを取得する6年目以降のことも、いまから考えていると聞きました。8月下旬に復帰次第、先発ローテに入れる腹積もりです」