著者のコラム一覧
小林至桜美林大学教授

1968年、神奈川県出身。91年ドラフト8位で東大からロッテに入団。93年に引退し、94年から7年間米国在住。コロンビア大でMBAを取得し、江戸川大教授を務めながら、2005~14年にソフトバンクホークスの取締役を兼任。現在は、一般社団法人大学スポーツ協会理事、一般社団法人スポーツマネジメント通訳協会会長。YouTubeチャンネル「小林至のマネーボール」も好評配信中。

プロ野球とMLB、「トレードデッドライン」に大きな温度差がある理由

公開日: 更新日:

 背景には選手層の厚さがあります。最多のソフトバンクでも、現時点で支配下66人、育成51人の計117人。MLB球団はメジャー契約40人、マイナー契約210人前後。ドミニカ共和国のアカデミーまで含めると300人を超えます。長く保有できる有望株が、事実上の通貨になります。

 この発想を、単年の売却から複数年の再建に広げたものが、通称タンキングです。代表例が18年以降のオリオールズ。マニー・マチャドら看板選手を放出し、開幕時の年俸総額を17年の約1億6400万ドルから19年の約7300万ドルへ、2年で半分以下に削減しました。19年に108敗、21年に110敗を喫する一方、ドラフトと育成に資源を集中し、23年には101勝。数年間の低迷を織り込んで、将来の勝利を買う戦略です。日本では、ファンが許さないでしょう。このあたりは国民性の違いもあるのかもしれません。

 今季は球宴時点で、30球団中23球団がプレーオフ圏から4ゲーム以内。1週間の連勝で買い手に、連敗で売り手になり得ます。判断が遅れるため、最後に注文が殺到する。さらに19年から8月のウエーバー経由のトレードがなくなり、40人枠の選手を動かす出口は一本になりました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    小園はセーフ? 広島「矢野だけ抹消」にファン激怒! “ゾンビたばこ”騒動で不可解な線引き

  2. 2

    阿部慎之助氏の巨人監督復帰が絶望的なワケ…親会社が断固として許さない暴力行為の重み

  3. 3

    メジャー屈指の不人気球団が佐々木麟太郎を指名…“銭ゲバ”マーリンズの黒歴史

  4. 4

    「指名自体が驚き」佐々木麟太郎に米球界の辛辣評価…122.5kgの大食漢は走れず、守れず、肝心の打撃もイマイチ

  5. 5

    佐々木朗希に付いて回った“タンパリング疑惑”…ドジャース以外の29球団は「そこまでやるか」と激怒した

  1. 6

    ドジャース大谷翔平“満身創痍”の深刻度…本人が「ムリ」と判断し前半戦最終登板と球宴を回避

  2. 7

    星野監督は開口一番に「引退勧告」 俺が“邪魔な存在”であるとヒシヒシと伝わってきた

  3. 8

    佐々木朗希また抹消…中6日も守れない“ひ弱な怪物”をそれでも全30球団が欲しがったワケ

  4. 9

    広島は「火消し」どころか火に油…強い疑念の矢野雅哉を急きょ抹消も対応のマズさ際立つ

  5. 10

    巨人・橋上監督代行“地固め”着々で次期監督にんまり? オーナー評価は「あくまでコーチ」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    目黒蓮不在のSnow Man、ラウールが"次期エース"へ台頭か「めめラウ」が与え合う影響

  2. 2

    元関取の豊山亮太さん 4年前に土俵去るも、老人ホームの介護士をしながら国家試験目指し猛勉強中

  3. 3

    「愛子天皇」阻止が直撃…高市内閣「支持率」暴落、「不支持」と逆転で首相も応援団も大焦り

  4. 4

    松尾雄治さん(1)ゴルフ場で意識を失う…「気が付いたら病院のベッドでした」

  5. 5

    東京維新が党の看板政策「身を切る改革」まさかの“廃棄“ あまりにもフザケた理由

  1. 6

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  2. 7

    W杯で横行する「偽ユニ」商売の裏側 一部アルゼンチン人が米国の超物価高で編み出したハイテク“錬金術”

  3. 8

    東大出身の小林政調会長は日本史を学ぶべき「2600年以上続く男系継承」は歴史なのか神話なのか…皇室典範改正で浮かんだ疑問

  4. 9

    松本人志"めちゃめちゃ癌"の心配される健康管理と伸び悩む「DOWNTOWN+」の今後

  5. 10

    安青錦が丸ごと吐露…相撲との出会い、日本語習得、「腹違いの兄貴」