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小林至桜美林大学教授

1968年、神奈川県出身。91年ドラフト8位で東大からロッテに入団。93年に引退し、94年から7年間米国在住。コロンビア大でMBAを取得し、江戸川大教授を務めながら、2005~14年にソフトバンクホークスの取締役を兼任。現在は、一般社団法人大学スポーツ協会理事、一般社団法人スポーツマネジメント通訳協会会長。YouTubeチャンネル「小林至のマネーボール」も好評配信中。

プロ野球とMLB、「トレードデッドライン」に大きな温度差がある理由

公開日: 更新日:

 今年の教材は、タイガースのタリク・スクーバルです。2年連続サイ・ヤング賞、年俸3200万ドルで、今季終了後にFA。球宴時点でチームは44勝52敗、ワイルドカード圏まで6.5ゲーム差、プレーオフ進出確率27.8%です。残せば逆転進出を狙えますが、売れば複数の有望株を得られる。ただし、買い手が得るのは実質2カ月分の登板です。タイガースが残り年俸を負担すれば、見返りを上積みしやすくなります。

 昨夏、パドレスはクローザーのメイソン・ミラーらを得るため、プロスペクト(有望株)ランキング3位だった18歳の遊撃手レオ・デブリーズを含む4人を放出しました。ミラーは29年まで球団保有が可能です。スターの値段は実力だけでなく、保有期間と年俸負担で決まります。

 フロントにとっては資産の組み替えでも、選手にとっては突然の引っ越しです。拒否条項などがなければ断れず、配偶者の仕事や子供の転校まで動きます。

 MLBのデッドラインは、今と未来を競りにかける大市場です。GMは翌朝、主要メディアに通信簿をつけられ、秋にはオーナーに答え合わせをされる。結果論ほど、厳しい採点者はいません。

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