「光の王国 秀衡と西行」梓澤要著

公開日: 更新日:

■奇跡の王国を見た西行の想い

 西行は、天皇の座を奪われた崇徳が母親の待賢門院を慰めるために始めた一品経供養の勧進のために内大臣藤原頼長を訪ねる。応じた頼長は、西行に交換条件として、奥州へ赴き、平泉の動向を探ってくるよう依頼する。頼長は、摂関家の荘園の国司を束ね支配する平泉の藤原基衡の横暴に我慢がならないようだ。約束を果たすため、白河にたどり着いた西行は、そこから始まる整備された奥大道の立派さに目を見張る。聞けば、道は北の果て津軽にまで通じているという。平泉に入った西行は、狩りをしていた基衡の息子・秀衡と出会い、勧められるまま館に逗留することに。
 秀衡と西行を主人公に描く時代長編。
(文藝春秋 1900円)

【連載】土曜あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景