「ガンコロリン」海堂尊著

公開日: 更新日:

 極北大学の教授・倉田が、新薬を開発。業務提携するサンザシ薬品の創薬開発部長の木下は、知らせを受けて同大に駆け付ける。口下手で意味不明の言葉を発する倉田に代わり、助教の吉田の説明を聞いた部下の大浜の顔色が変わる。しかし、営業部出身の木下には何のことだかさっぱりわからない。大浜によると倉田の発見は、がんの予防薬にして特効薬にもなるという画期的な薬だった。新薬は「ガンコロリン」と命名され薬事申請される。新薬が世に出れば外科医激減や医療費削減が危惧され、日本医師会は対策を練り始める……。

 意外な結末を迎えるこの表題作をはじめ、全5編を収録したメディカル・エンターテインメント。
(新潮社 1400円)

【連載】土曜あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?