「スキマの植物図鑑」塚谷裕一著

公開日: 更新日:

■植物には「スキマ」は心地がよい

 意外なことに、アスファルトの割れ目や、石垣、ブロック塀や電柱の根元などの「スキマ」は、植物にとって居心地の良い、幸福な場所のひとつだという。それは光合成に必要な光を独り占めすることができ、アスファルトなどで閉じ込められているため水分が不足することもないからだ。一方で排ガスや踏まれるなどのストレスがかかるが、植物の多くはそうしたストレスへの適応力が高いという。

 本書は身近なタンポポから、放置されたトラックの荷台に生えるアメリカフウロ、民家の雨どいに生えたクロマツなど、ユニークな写真を紹介しながらそんなスキマに生きる代表的な植物110種を紹介。散歩のお供にぴったり。
(中央公論新社 1000円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘