「近くて遠いこの身体」平尾剛著

公開日: 更新日:

 ラグビー元日本代表で、現在は大学で「言葉と感覚」について研究する著者による身体論。現役時代、氏は最新のスポーツ科学に基づいて身体をマネジメントしてきたが、度重なるケガや「脳震盪の後遺症」に悩まされる。スポーツ科学は、適切なトレーニング法や、栄養や休養の取り方などを数値やデータに基づき、説明してくれる。ゆえに我々は身体についてよくわかったと錯覚してしまう。しかし、氏は古武術などと出合い、身体とは「内側から生まれるさまざまな感覚が複雑に絡み合いながら形成されるひとつの現象」だと思い至ったという。自らの体験を通じて、身体の内側から生まれる感覚に耳を傾ける大切さを説く。

(ミシマ社 1700円)


【連載】土曜あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…