「一人っ子同盟」重松清著

公開日: 更新日:

 小学校1年のとき、信夫のクラスに公子が転校してきた。

 黒板に書かれた名前をハム子と読んだ信夫は彼女の跳び蹴りをくらう。以来、同じ団地に住むハム子は信夫にとって最強女子だった。6年生になり、クラスで一人っ子は信夫とハム子だけだったが、間もなくハム子に父親と弟ができた。だが、ハム子は、2人を認めず、弟を邪険にする。

 一方の信夫も、実は一人っ子ではなく、6歳のときに交通事故で亡くなった兄がいた。修学旅行が迫り、信夫は少ない小遣いの中から兄にお土産を買うべきか悩む。一方でハム子が弟にお土産を買うのかも気になる。

 昭和40年代の団地に暮らす子供たちの成長を描いた長編小説。

(新潮社 1600円)

【連載】土曜あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  2. 2

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  3. 3

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  4. 4

    W杯最終予選で「一強」状態 森保ジャパン1月アジア杯ベスト8敗退からナニが変わったのか?

  5. 5

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  1. 6

    指が変形する「へバーデン結節」は最新治療で進行を食い止める

  2. 7

    ジョン・レノン(5)ジョンを意識した出で立ちで沢田研二を取材すると「どっちが芸能人?」と会員限定記事

  3. 8

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 9

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  5. 10

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も