草食男子は正しい“自分がスルーされない戦略”

公開日: 更新日:

■「99.996%はスルー」竹内薫/丸山篤史著

 情報が洪水のように氾濫している。よく言われる話だが、本書によると、その増加ペースが半端でない。99年から2000年にかけての1年間の情報量は、有史以来99年までの情報量に等しいという。それどころか、その後も10年に600倍のペースで情報が増え続けているというのだ。

 それだけ情報量が膨大になると、とても消化できないから、人は無意識に情報をスルーし、無意識が処理した情報の大部分をこれまた意識的にスルーしている。この事実は我々に深刻な事態をもたらす。情報発信しようと思っても、スルーされてしまう確率が高まるからだ。この本にはスルーされないためのヒントが、たくさん盛り込まれている。

 人はなぜスルーされたくないのか。それは、「他人に認められたい」という承認欲求があるからだと著者は言う。しかし、人は同時に、他人をコントロールしたいというコントロール欲求を持っている。恋愛で言うと、承認欲求はマゾヒズム(被支配欲求)であり、コントロール欲求はサディズム(支配欲求)だ。著者は、スルーが常態化するなかで承認欲求を満たそうとしたら、強烈なコントロール欲求を出さない工夫が必要だと言う。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意