「間違いだらけの病院選び」小林修三著

公開日: 更新日:

 いい病院選びの目安とされる病院ランキング本。しかし、病院の実力を測る指標としては、あまり役に立たないと本書。

 例えば、「手術件数で選ぶ」という冠が付いた本は多く、胃がん大腸がんなら年間70~80件、前立腺がんなら年間50件以上執刀していれば医療技術が維持できる目安とされる。しかし、何人もの医師がいる大病院は、全体での件数が多くても1人の医師の執刀件数は少ないケースもある。

 また、件数は多くても結果が伴わなければ意味がない。先日、腹腔鏡手術による死亡事故が相次いだ群馬大学病院では、県内で肝臓がん手術が多い病院のトップにランキングされていたのだ。

 救急を断らない、倫理委員会があるなど、いい病院選びのヒントも紹介していく。(PHP研究所 800円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」