「晩秋の陰画」山本一力著

公開日: 更新日:

 ある日、高倉俊介のもとに見知らぬ女性から宅配便が届いた。それは納骨が終わったばかりの叔父・尚平の日記だった。叔父は30代で独立してデザイナーとして成功し、一人暮らしを謳歌していた。父が急死した後、叔父は俊介に事務所を譲って57歳で引退し、大型バイクで気ままな旅を楽しんでいた。だが、半年もたたぬうちに交通事故で死亡したのだった。日記には思いもよらぬことが書かれていた。叔父は親友・小柳の恋人に手を出してしまい、小柳に尾行されていると。ところが、俊介が小柳から聞いた話は日記の記述と違っていた。(表題作)

 心の奥底に潜む思いを描く現代ミステリー4編。(祥伝社 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    冷静になれば危うさばかり…高市バブルの化けの皮がもう剥がれてきた

  2. 2

    すい臓がんの治療が成功しやすい条件…2年前に公表の日テレ菅谷大介アナは箱根旅行

  3. 3

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  4. 4

    高市首相「午前3時出勤」は日米“大はしゃぎ”会談の自業自得…維新吉村代表「野党の質問通告遅い」はフェイク

  5. 5

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  1. 6

    「戦隊ヒロイン」ゴジュウユニコーン役の今森茉耶 不倫騒動&未成年飲酒で人気シリーズ終了にミソ

  2. 7

    維新・藤田共同代表に自民党から「辞任圧力」…還流疑惑対応に加え“名刺さらし”で複雑化

  3. 8

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 9

    志茂田景樹さんは「要介護5」の車イス生活に…施設は合わず、自宅で前向きな日々

  5. 10

    NHK大河「べらぼう」に最後まで東洲斎写楽が登場しないナゼ?