「津軽双花」葉室麟著

公開日: 更新日:

 徳川家康の姪である満天姫は、福島正則の養嫡子・正之に嫁いで直秀を産んだが、正之が廃嫡となった末に幽閉されて亡くなったため、直秀を伴って実家へと戻っていた。そんな満天姫のもとに、津軽信枚との縁談話が持ち込まれる。しかし信枚にはすでに正室・辰姫がおり、彼女は石田三成の娘だった。つまりこの縁談は、徳川側の満天姫が石田側の辰姫を正室の座から追い出すものだった。この婚姻を機に、両家を背負った女の関ケ原の戦いが始まるのだが……。

 天下分け目の戦いで勝者と敗者として異なる立場に置かれた2人の女が、津軽を舞台に威信をかけてそれぞれの生き方を貫く。互いを敵としつつも、不思議な友情で結ばれる様子が描かれている。この表題作のほか、家康から上洛を求められる茶々と秀頼の顛末を描いた「鳳凰記」、関ケ原の戦いでの石田三成の本意を探る「孤狼なり」、本能寺の変の立役者として斎藤内蔵助利三を描いた「鷹、翔ける」の3編も収録。(講談社 1550円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網