• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「娼婦たちから見た戦場」八木澤高明著

 戦場と性の関係は、古代から現代まで連綿と続いてきた。血なまぐさい土地では、市場で物品が売買されるのと同じように娼婦たちが春を売る。本書は、カメラ片手に世界の紛争地を巡り歩いてきた著者が、娼婦たちを通して見えてくる世界の現状を描いたルポルタージュだ。

 登場するのは、すぐに体を売ることになりかねないイラクのスモーキーマウンテンの少女、寺に捧げる名目で村の男たちの慰み者となり一般社会に戻れないネパールの処女神信仰の犠牲者、家族のために性を売った末にエイズになるタイの娼婦、都市に出て体を売る戸籍のない中国の黒孩子など。

 読み進めると、世界の紛争地の軍隊や習俗や貧困の陰に娼婦が存在することが明らかになってくる。これらは日本と決して無関係ではなく、同じことが戦中戦後の日本でも起きた。今後はマイナンバー制度によって売春が地下に潜るという。

 戦場は決して遠い異国にあるのでなく、もはや足元にあると指摘している。(KADOKAWA 1700円+税)


日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もし破局したら…“恋愛露出狂”剛力&前澤社長の未来予想図

  2. 2

    県警・消防は380人動員 なぜ理稀ちゃんを発見できなかった

  3. 3

    まるで大使館…剛力彩芽&前澤社長の“100億円豪邸”を発見

  4. 4

    総裁選で論戦拒否…安倍首相が打って出た「逃げ恥」作戦

  5. 5

    逸材ゴロゴロ 夏の甲子園“契約金1億円”ドラ1候補7人の名前

  6. 6

    恋愛に厳しいはずが…剛力彩芽を“黙認”するオスカーの打算

  7. 7

    キムタクは“御一行”で…被災地を単身訪れた斎藤工との差

  8. 8

    ドラ1候補社会人も“直メジャー”…日本球界はなぜ嫌われる

  9. 9

    カネと欲望がうごめく甲子園 ネット裏“怪情報”<下>

  10. 10

    納采の儀は困難…小室圭さんは「日本に帰れない」の声も

もっと見る