「沖縄 若夏の記憶」大石芳野著

公開日: 更新日:

 復帰直後から沖縄の島々を訪ね歩いてきた著者によるフォトエッセー。

 1972年、胸をときめかせ降り立った沖縄は、復帰前に何とか沖縄に行けないかと模索する中で訪ねた与論島や台湾と何から何までよく似ていた。

 その類似点や相違点を見つけながら沖縄に通ううちに、ウチナーンチュ(沖縄の人々)が、広くアジアの人々に溶け込んで生きてきたことを強く実感したという。肌で感じた彼らの懐の深さと優しさの源にある、その歴史に思いをはせる。

 一方で、伝統の織物「宮古上布」に新しい息吹を送り込んだ女性や、普天間基地に隣接する土地に反戦画を展示する美術館を建てた男性ら、沖縄で暮らす人々の日常や島の豊かな自然をエッセーと写真で伝える。(岩波書店 1220円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  3. 3

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  4. 4

    "お騒がせ元女優"江角マキコさんが長女とTikTokに登場 20歳のタイミングは芸能界デビューの布石か

  5. 5

    【独自】江角マキコが名門校との"ドロ沼訴訟"に勝訴していた!「『江角は悪』の印象操作を感じた」と本人激白

  1. 6

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  2. 7

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 8

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 9

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  5. 10

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール