「ぼくの宝物絵本」穂村弘著

公開日: 更新日:

 酒やギャンブルに代わって、歌人の著者のストレス解消や心の癒やしは、絵本やきれいな絵ハガキなどの紙モノを見たり買ったりすることだという。

 初めて絵本を意識したのは、会社員になってすぐのころ。仕事の休憩時間に立ち寄る古本屋で手にした雑誌の武井武雄の特集号だった。紹介された氏の絵本の一部を見て、そこに「天国」を感じた著者は、これは子供のための本ではなく「僕のための本だ」と思ったという。以来、氏の本の収集が続いているという。

 ほかにも作中に挿入された「神の視点」が、異様なトリップ感を与えてくれるという「ありこのおつかい」(いしいももこ作・なかがわそうや絵)など、古今の名作をオールカラーで紹介しながらつづられる絵本エッセー。(河出書房新社 740円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁