「ミステリー・アリーナ」深水黎一郎著

公開日: 更新日:

 年末恒例の生放送番組「推理闘技場(ミステリー・アリーナ)」が始まる。ミステリーオタクの解答者は、読み上げられる本格ミステリーの犯人が分かった時点で解答。物語を読み終えた時点で発表される正解者には、賞金20億円が贈呈される。

 物語は、悪天候の中、ミステリー研究会のOB年次会に参加するため、三郎が会場の鞠子の別荘に到着した場面から始まる。三郎はこの滞在中に、仲たがい中の沙耶加とよりを戻したいと考えていた。やがて、橋が流され、半島に立つ別荘が孤立したことが分かる。その矢先、三郎は背中にナイフが刺さった鞠子の遺体を見つける。ここまで進んだところで早くも解答者の一ノ瀬がボタンを押した。

 技巧を駆使して15通りもの解決案が提示される多重解決ミステリー。

(講談社 800円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」教官役の瀧内公美には脱ぎまくった過去…今クールドラマ出演者たちのプチ情報

  2. 2

    中井貴一の“困り芸”は匠の技だが…「続・続・最後から二番目の恋」ファンが唱える《微妙な違和感》の正体

  3. 3

    大阪万博会場の孤島「夢洲」で水のトラブル続出の必然…トイレ故障も虫大量発生も原因は同じ

  4. 4

    渋谷区と世田谷区がマイナ保険証と資格確認書の「2枚持ち」認める…自治体の謀反がいよいよ始まった

  5. 5

    Kōki,主演「女神降臨」大爆死で木村拓哉がついに"登場"も リベンジ作品候補は「教場」か「マスカレード」シリーズか

  1. 6

    森友文書の一部欠落で財務省が回答…公表された概要リストに「安倍昭恵」の名前

  2. 7

    巨人阿部監督がオンカジ送検の増田大輝を「禊降格」しないワケ…《中心でなくても、いないと困る選手》

  3. 8

    早実初等部を凌駕する慶応幼稚舎の人脈網…パワーカップルを惹きつけるもう一つの理由

  4. 9

    オンカジ騒動 巨人オコエ瑠偉が「バクダン」投下!《楽天の先輩》実名公表に現実味

  5. 10

    迷走続く「マレリ・ホールディングス」再建…金融界の最大の懸念は日産との共倒れ